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【イベント開催のお知らせ】5月12日「魚捌き体験」を実施します|標津水産教育イベント「うみちる」

令和7年5月12日(月)に標津高校2年生を対象にした「魚捌き体験」を実施いたします。
当日は、標津町の前浜で獲れる黒ガレイを1人1尾使い、日本独自の処理方法である「活〆(かつじめ)」を学び、包丁を使って煮つけ用サイズにまで捌きます。
普段なにげなく口にしている魚が、どのように私たちの食卓に届くのか。命をいただくとはどういうことか。1匹1匹の魚と向き合うことで、命の重みや自然の恵みへの感謝を体感する内容となっています。
本体験は、標津水産教育イベント「うみちる」の事業の一環として、地域の海や魚に触れながら、水産業や標津町の魅力について学ぶことを目的としています。
また、自然との共生や、水産業を通した命との向き合い方について考える機会とすることで、海や魚を守り繋いでいくための意識の醸成を図ることも重要な狙いの一つです。
標津水産教育イベント「うみちる」とは
~100年後の海と魚を守る、地域発信型の学びと交流の場~
標津水産教育イベント「うみちる」は、標津町内外の青少年等に対して、地域の海や魚について学ぶ機会を提供し、水産業を通じて標津町の魅力を全国に広く発信することを目的とした、地域発信型の教育・交流イベントです。
体験学習、地元食材を活かしたマルシェ、参加者による成果発表や広報活動等を通じて、海のこと、地域の未来について深く考えるきっかけを提供します。観光と地域づくりに取り組む「一般社団法人南知床標津町観光協会」が主催となり、北海道標津高等学校や趣旨に賛同する地域の事業者と連携して、地域全体でイベントを創り上げます。
解決したい課題
近年、標津町では青少年等の森・川・海のつながりに対する理解が薄れ、地元の海や魚への関心が低下しているという懸念があります。この問題は標津町に限らず、全国的にも共通する傾向と考えられます。また、標津町を含む根室海峡沿岸地域(1市3町)には、文化庁の日本遺産に認定された「鮭の聖地」の物語~根室海峡一万年の道程~があり、地域の鮭等の生産品には歴史的・文化的価値が豊富に含まれていますが、その認知度や地域資源としての活用は不十分です。さらに、標津町は地理的な要因等から都市部との交流が少なく、それにより都市部の青少年の当地の知名度は低い状況にあり、地域の水産業や海の魅力を広める機会も少ない状況です。これらの課題を解決するため、令和6年度に、日本財団や民間が主催で「漁業・水産業インターン」や「標津サケパクッ!フェス」などの取組を展開し、地域の水産業への関心を高めるきっかけとなりましたが、地域での自立的・継続的な学びや体験の場を提供し続けることが課題解決に重要です。
「うみちる」が目指す未来
本イベントでは、地域の青少年等が海と魚の未来に主体的に関わることができる機会を創出するとともに、都市部の大学生と地域の漁師との交流を通じて、消費と生産をつなぐ双方向の理解を深めます。また、北海道標津高校学校や地域の事業者との連携を強化し、地域をフィールドにしたアクティブラーニングの機会を増やし、自ら考えて行動する次世代を育成することを目指します。
本イベントの目標
- 標津町の海を全国に知ってもらう「地域発信型モデル」のイベントを作ること
- 生産者である漁師と、消費者である都市部の大学生等との交流を通じて、多角的な視点に立った双方向の学びを実現すること
- 青少年等が100年後の海と魚を守り繋いでいきたいと感じるような、地域の共同の取り組みを構築すること
- 標津水産教育イベントへの青少年等の参加を定着させ、標津町をフィールドとしたアクティブラーニングの機会を増やすことにより、海について関心を高め、自ら考えて行動する次世代を育成すること
地域の未来と海の未来を考えるこの機会に、多くの皆様のご参加を心よりお待ちしております。
※本イベントは、日本財団の助成を受け、海と日本プロジェクト推進基金を活用した「海と日本PROJECT」として実施します。